
韓国は日本と似ているからこそ、知らずにやってしまうNG行動でマナー違反になりがち。出発前にチェックしておこう。
韓国は日本から最短2時間半でアクセスできる人気の渡航先ですが、文化が近いからこそ「知らずにマナー違反」になりがちな場面が少なくありません。食事の作法から公共交通機関のルール、罰金対象の喫煙エリアまで、出発前に押さえておきたいNG行動を一気にチェックしましょう。
韓国旅行で絶対NGな行動は?#
結論から言うと、韓国旅行で特に注意したいNG行動は次の5つです。①目上の人の前で正面を向いてお酒を飲む、②食器を持ち上げて食べる、③地下鉄・バスでの飲食、④禁煙区域での喫煙(最大10万ウォンの罰金)、⑤生きている人の名前を赤ペンで書く。いずれも日本人には馴染みのない文化的タブーで、現地の人から強い拒否反応を受ける行動です。以下、シーン別に詳しく見ていきます。
- 文化・習慣編:飲酒マナー、名前の書き方、撮影ルール
- 食事編:食器の扱い、スッカラとチョッカラの使い分け
- 公共の場編:地下鉄・バス、優先席、喫煙、通行方向
- トラブル回避編:政治話題、地図アプリ、010電話番号、Wi-Fi、タクシー、トイレ
文化・習慣編:郷に入っては郷に従え#
韓国は儒教文化の影響が今も色濃く残り、年齢や立場による礼儀作法が日本以上に重視されます。とくに飲酒の場では、所作ひとつで相手に与える印象が大きく変わります。

目上の人と飲むときは、グラスを両手で持ち、横を向いて口元を隠すのが韓国の基本作法。
目上の人とのお酒の作法#
手酌はしない:自分でお酒を注ぐのは「孤独・不吉」の象徴とされます。グラスが空いたら同席者が注いでくれるまで待ちます。
正面を向いて飲まない:年上の方からお酒を注がれたら、体を斜め45度ほど横に向け、左手で口元を覆って飲み干します。
注ぐときは両手で:瓶やマッコリのやかんを持つ手に、もう片方の手を添えるのが礼儀。年上の人に注ぐときは特に意識しましょう。
名前を赤字で書くのはNG#
韓国では亡くなった人の名前を赤いインクで記す習慣があるため、生きている人の名前を赤ペンで書くと非常に強い不吉のサインと受け取られます。手紙やメッセージカード、ホテルのチェックインカードに名前を書く場面では、必ず黒か青のペンを使いましょう。
無断撮影はトラブルのもと#
街中でスタイル抜群の若者やおしゃれなカフェを見かけても、人物が映り込む写真を無断で撮るのは厳禁です。とくに以下は法的トラブルに発展する可能性があります。
- 軍事施設・国家情報院・大統領室周辺の撮影は軍事機密保護法で禁止
- 地下鉄駅構内での盗撮疑い(カメラを向けるだけでも通報されることあり)
- デモ・集会の参加者を識別可能な形で撮影
韓国の食事マナーで日本と違うのは?#
食卓のルールは日韓で大きく異なります。日本式の感覚で食べると「行儀が悪い人」と見られかねないので、最低限のポイントは押さえておきましょう。

ご飯茶碗もスープ椀もテーブルに置いたまま、スッカラ(スプーン)ですくって食べるのが韓国流。
食器は持ち上げない#
韓国では器をテーブルに置いたまま食べるのが正しい作法です。茶碗や汁椀を手に持つ日本式の所作は「乞食食い」と呼ばれ、目上の人の前ではタブー視されます。鋳物・ステンレス製の器は熱くて持てない、という実用的理由もあります。
スッカラとチョッカラの役割分担#
ご飯と汁物 → スッカラ(スプーン):ご飯もスープもスプーンですくいます。お椀を傾けて飲むのはNG。
おかず → チョッカラ(箸):キムチやナムルなどのおかずは金属製の箸で。
ご飯に箸を立てない:故人へのお供えを意味するため絶対に避けます。
両方を同時に持たない:スプーンを使うときは箸を置く、が基本です。
公共の場編:罰金対象になるルールに注意#
地下鉄・バス・路上での振る舞いは、現地でも特に厳しく見られているポイントです。違反すると注意では済まず、罰金に発展するケースもあります。

テイクアウトのコーヒーやトッポッキを持ったままバスに乗ろうとすると、運転手から乗車拒否されることがあります。
地下鉄・バスでの飲食は原則NG#
ソウルメトロでは2018年の条例改正以降、車内での飲食に対する取り締まりが強化されています。蓋のないテイクアウト容器・匂いの強い食品・アルコール類はとくに厳しく、運転手や車掌の判断で乗車拒否や下車要請があり、悪質な場合は500,000ウォン(約55,000円)以下の過料が科されます。
優先席は「空いていても座らない」#
韓国の地下鉄やバスには、両端に「老弱者席(노약자석)」、車両中央付近にピンク色の「妊産婦配慮席(임산부 배려석)」があります。たとえ空いていても座らないのが暗黙のルール。若い人が座っていると周囲から鋭い視線が飛ぶこともあります。
喫煙ルールと罰金#
韓国の屋内施設は原則すべて禁煙で、違反すると1回あたり10万ウォン(約11,000円)の過料が科されます。さらに以下は屋外でも全面禁煙区域に指定されています。
- 江南大路(강남대로)など、ソウル市内の主要大通り全域
- 京義線スッキル公園(경의선숲길공원)など、公園一帯
- バス停・地下鉄出入口から10m以内
- 学校・病院・官公庁の敷地内
電子タバコ(IQOS・glo・電子ベイプ)も紙巻きタバコと同じ扱いです。喫煙する際は赤い「흡연구역(喫煙区域)」サインのある専用ブースを利用しましょう。
通行は右側が基本#
韓国は車も人も右側通行です。道路を渡るときはまず左から来る車に注意。エスカレーターも右側に立ち、急ぐ人のために左側を空けるのが一般的です(ただしソウル市は転倒事故防止の観点から「両側立ち」を推奨しています)。
トラブル回避編:通信・タクシー・トイレ#
マナーとは少しずれますが、知らないと旅行体験そのものが台無しになる「実務系NG」もまとめておきます。
政治・歴史の話題は避ける#
日韓関係、北朝鮮、独島(竹島)など、政治・歴史テーマは現地で非常にセンシティブです。タクシーや居酒屋で話題にされても、明確な意見表明は避け、聞き役に徹するのが賢明です。
地図はGoogleではなくNaver / Kakao#
Googleマップは韓国国内の道路データ規制(国家安全保障上の理由で詳細マップの国外持ち出しが禁止)により、徒歩ルートや地下鉄の経路検索が不正確です。ソウル中心部でも目的地が500m以上ズレることがあります。
Naver Map(네이버 지도):地下鉄・バスのリアルタイム運行情報、店舗レビュー、写真付きナビが圧倒的に充実。
Kakao Map(카카오 지도):タクシー配車のKakao Tと連携しやすく、ローカル飲食店の検索に強い。
010電話番号がないと困る場面#
2024年以降、人気のレストランやカフェではタブレット端末で順番待ち(웨이팅)を登録するシステムが完全に主流化しました。登録には韓国の010番号でのSMS認証が必須で、日本の番号では受け付けてもらえません。番号がないと長時間並んでも案内をスキップされる事例が増えています。
公共Wi-Fiの過信は禁物#
韓国は公共Wi-Fiが充実していますが、パスワード非公開のオープン回線はパケットスニッフィング(通信盗聴)のリスクが高く、クレジットカード入力や個人情報の送受信は避けるべきです。安全で安定した通信を確保するなら、出発前に自分専用のSIMを準備しておくのが鉄則です。
タクシーの乗り方とぼったくり対策#

明洞・東大門エリアでは深夜帯にメーターを倒さない違法タクシーが今も存在。配車アプリが最も安全です。
ドアは手動:日本のように自動では開きません。自分で開け閉めします。
メーター確認:乗車したらまず「미터요(メーターお願いします)」と一言。倒さない運転手は要注意。
配車アプリ推奨:明洞・弘大・梨泰院の夜間は流しを避け、Kakao TまたはTADAで配車するのが安全です。
TADA(타다)は安全性とドライバー教育に定評があり、空港送迎や複数人での移動に特におすすめ。ttshopでKT韓国eSIMを購入すると、TADAで使える10,000ウォンの割引クーポンが付いてきます。詳しくはTADAクーポンの使い方ガイドをチェックしてください。
トイレットペーパーの扱い#
古い建物や地方の公衆トイレでは、配管が細いため使用済みペーパーを便器に流さず、横のゴミ箱に捨てるよう指示されている場所があります。個室内に韓国語と英語の案内が貼ってあるので、入る前に確認しましょう。
韓国旅行を快適にするコツは?#
NG行動を避けることと同じくらい大事なのが、「日本では普通でも韓国では必須」になる準備を整えること。具体的には、Naver Map / Kakao Mapのインストール、韓国010番号付きSIMの確保、Kakao T・TADAの事前登録の3点セットです。これだけで現地での体験は段違いに快適になります。
関連記事:韓国旅行のベストシーズン完全ガイド / TADA配車アプリの使い方 / 韓国旅行の最新ルール変更まとめ
マナーは「相手を思いやる作法」であり、完璧でなくても「気をつけている姿勢」が伝われば現地の人は温かく受け入れてくれます。今回紹介したNG行動を頭の片隅に置いて、安心して韓国旅行を楽しんでください。








