
仁川東区・松現洞(ソンヒョンドン)の坂道。「トッケビ」「私のおじさん」のロケ地として知られる。出典:wonhaeng.com
仁川東区(インチョン・トング)は「トッケビ」「私のおじさん」「応答せよ1988」「模範タクシー」などヒットKドラマと、Stray Kids・LOONA・BoAなどKPOP MVのロケ地が密集する聖地エリアです。松現洞(ソンヒョンドン)の坂道、ペダリ古本屋街、万石埠頭、東仁川駅周辺のレトロ商店街、産業遺産の鉄道跡まで、徒歩+市内バスで1日で巡れます。本記事では作品別・スポット別に住所と撮影シーン、効率的な動線をまとめます。
仁川東区がKドラマ聖地として選ばれる理由は?#
仁川東区はソウル駅から地下鉄1号線で約1時間、仁川駅・東仁川駅から徒歩圏に1960〜80年代の街並みがそのまま残るレトロエリアです。狭い路地、坂道の住宅街、開港期の倉庫、廃線跡の工場。いずれも現代ソウルではほぼ失われた景観で、ノスタルジックなシーンを必要とするドラマ制作陣が繰り返し通う「韓国の昭和ロケ地」として機能しています。仁川映像委員会(IFC)の支援制度も充実しており、撮影申請が比較的通りやすい点も人気の理由です。
聖地巡礼を効率よく回るための3つのコツ。
- 拠点は東仁川駅か仁川駅にとる。地下鉄1号線の終着エリアで、両駅から半径2km以内に主要ロケ地が収まります。
- 徒歩と仁川市内バスを併用する。松現洞〜ペダリ〜東仁川駅は徒歩、万石埠頭・航洞の工業地帯はバスかタクシー(Kakao T)が現実的。
- 平日午前を狙う。路地や坂道は住民の生活圏で、週末午後は車・人通りが多く撮影しにくい。日曜の早朝が最も静かでフォトジェニックです。
「トッケビ」「私のおじさん」松現洞の坂道と松現近隣公園#
松現洞(ソンヒョンドン)はかつて「坂道村」と呼ばれた高低差のある住宅街。狭い路地と階段式の家並みが特徴で、現在は「松現近隣公園」として整備されながらも、過去の面影が色濃く残ります。
主な撮影作品とシーン
- ドラマ「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」(tvN、2016-2017):トッケビ(コン・ユ)と死神(イ・ドンウク)が肩を並べて語り合う坂道シーン。
- ドラマ「私のおじさん」(tvN、2018):イ・ジアン(IU)が住む家の周辺シーン。階段から見下ろす夕景のカットで繰り返し登場。
撮影ポイントは階段から見下ろす町並み、壁画と古い建物の対比、曲がりくねった路地。日没30分前の「ゴールデンアワー」が劇中の質感に最も近づきます。
松現洞の坂道・松現近隣公園#
所在地: 仁川広域市東区ソルビッ路51
アクセス: 地下鉄1号線「東仁川駅」北口より徒歩約15分/市内バス2・12・28番「松現市場」下車徒歩5分
料金: 無料・24時間開放(住宅街につき静粛厳守)
所要時間: 撮影込みで30〜45分

左:松現洞の階段から見下ろす坂道(出典:wonhaeng.com)/右:「私のおじさん」ロケ地となった路地(出典:tvN)
「トッケビ」「エクストリーム・ジョブ」ペダリ古本屋街#
ペダリ(培達里)古本屋街は1950年代から続く韓国最古級の古書店ストリート。最盛期には40軒以上の古本屋が並び、現在も10軒前後が営業を続けています。古書の匂いとレトロな看板が漂う通りは、レトロ演出を必要とする映画・ドラマ制作陣の定番ロケ地です。
主な撮影作品
- ドラマ「トッケビ」:トッケビとウンタク(キム・ゴウン)が肩を並べて歩くシーン。
- 映画「エクストリーム・ジョブ」(2019、観客動員1,600万人超):チキン店改装前の張り込みシーン周辺。
- ドラマ「応答せよ1988」(tvN、2015-2016):1980年代の街並みが残る背景として複数回登場。
撮影ポイントは古書店の店内(本がぎっしり詰まった棚)、色褪せた看板、アンティークな家屋の並ぶ路地。
ペダリ古本屋街#
所在地: 仁川広域市東区金谷路7-1(배다리 헌책방거리)
営業時間: 各店舗 10:00〜18:00(火曜定休の店舗が多い)
アクセス: 地下鉄1号線「東仁川駅」3番出口より徒歩約10分
料金: 無料(古本の購入は1冊2,000〜10,000ウォン)

ペダリ古本屋街の内部と外観。出典:仁川観光公社/仁川映像委員会
「模範タクシー」万石埠頭(マンソクプド)#
万石埠頭(マンソクプド)は仁川北港の漁港。錆びた鉄製構造物と防波堤、停泊する小型漁船が独特の哀愁を生み、孤独感や緊張感を要するシーンの定番ロケ地です。
主な撮影作品
- ドラマ「模範タクシー」14話(SBS、2021):主人公キム・ドギ(イ・ジェフン)と悪党の決闘シーン。霧のかかった早朝の埠頭が劇中の緊張感を増幅。
- その他、刑事ドラマ・MVの「海辺の対峙シーン」で繰り返し起用。
撮影ポイントは防波堤と漁船の並び、錆びた鉄製構造物、霧のかかった早朝(5:30〜7:00)の静かな埠頭の風景。
万石埠頭#
所在地: 仁川広域市東区万石埠頭路一帯
アクセス: 地下鉄1号線「東仁川駅」よりタクシー約10分(4,000ウォン前後)/市内バス24番「万石埠頭」下車徒歩5分
注意: 漁港のため早朝は競り、午後は漁船入港で人の出入りあり。三脚撮影は埠頭管理者の了承を得ること。

万石埠頭の防波堤。「模範タクシー」14話の決闘シーン舞台。出典:SBS
「私のおじさん」松林洞の路地#
松林洞(ソンリムドン)は東仁川駅の東側、東区のなかでも最も古い住宅街が残るエリア。狭く曲がりくねった路地と低い住宅、壁画と古びた塀が「私のおじさん」の世界観をそのまま体現します。
主な撮影作品
- ドラマ「私のおじさん」:ジアン(IU)の家へ続く路地、夜道のシーンの大半がこのエリア。
- ドラマ「ライブ」(tvN、2018)など、路地裏の刑事シーン。
撮影ポイントは狭く曲がりくねった路地、壁画と古びた塀、低い住宅と古い手書き看板。住宅街につき声量を控え、住民のプライバシーへの配慮が必須です。

松林洞の細い路地。出典:tvN
「応答せよ1988」東仁川駅と周辺商店街#
東仁川駅は1899年開業の歴史を持ち、現在の駅舎周辺には1970〜80年代のレトロな商店街・在来市場・老舗食堂が密集しています。「応答せよ1988」のレトロ背景として複数シーンで採用されました。
主な撮影作品
- ドラマ「応答せよ1988」:駅前広場と「イングランドとんかつ」店舗が登場。1988年ソウルの庶民の暮らしを再現するシーンの背景に。
- ドラマ「シグナル」(tvN、2016):1980年代パートの背景。
周辺グルメ・カフェ
- 新浦国際市場(徒歩10分)。鶏のから揚げ「タッカンジョン」発祥地で、仁ハタッカンジョン本店は1食15,000ウォン前後。
- シンポダッカンジョンは応答せよ世代に刺さるレトロ食堂。
- カフェ ペダリは古本屋街隣接。古書をめくりながらアメリカーノ4,500ウォン。

東仁川駅周辺のレトロ商店街。出典:tvN
Stray Kids・LOONA・BoAも撮影 — 東区の工業地帯と鉄道跡#
東区南東部の航洞(ハンドン)・万石洞(マンソクドン)には、産業化時代の廃工場・鉄道跡・倉庫がそのまま残り、KPOP MVの撮影で繰り返し使用されています。錆びた鉄路、コンクリートの構造物、廃機械が並び、暗い照明と相性が良く、ダークコンセプトのMVに最適です。
主な撮影作品
- Stray Kids「Double Knot」(2019) — 廃線路と工場ヤードでのダンスシーン。
- LOONA「favOriTe」 — 倉庫内部のグループフォーメーション。
- BoA「Woman」 — 産業構造物を背景にしたソロシーン。
- その他、複数の映画・ドラマで工場場面の定番ロケ。
撮影ポイントは錆びた鉄道跡と廃工場、産業化の痕跡が残る機械設備、暗い照明に合う鉄骨構造物。

航洞・万石洞の産業遺産エリア。出典:仁川映像委員会

廃工場と鉄路の風景。MVロケで頻出。出典:仁川映像委員会
おすすめの巡り方は?1日モデルコース#
東仁川駅起点で、徒歩+バス+タクシーを組み合わせた1日コースです。
- 09:00 東仁川駅集合 — 駅前のカフェで朝食、レトロ商店街を散策(応答せよ1988)。
- 10:00 ペダリ古本屋街 — 徒歩10分。古書をめくりながら「トッケビ」シーンを再現。
- 11:30 松現洞・松現近隣公園 — 徒歩20分または市内バス。坂道と階段からの絶景(トッケビ/私のおじさん)。
- 13:00 ランチ — 新浦国際市場でタッカンジョン or シンポダッカンジョン。
- 14:30 松林洞の路地 — 東仁川駅東口から徒歩。「私のおじさん」の世界観に浸る。
- 15:30 万石埠頭 — タクシー10分。漁港と防波堤(模範タクシー)。
- 16:30 航洞・万石洞工業地帯 — 廃線跡・廃工場(Stray Kids/LOONA/BoA)。日没のマジックアワーが最高。
- 18:00 東仁川駅解散 or 仁川駅へ移動してチャイナタウン・松月洞童話村で夜景観賞。
アクセス方法は?仁川空港・ソウルからの行き方#
仁川国際空港からは空港鉄道(AREX)一般列車で「仁川国際空港駅 → 検岩駅」で地下鉄1号線に乗り換え、「東仁川駅」下車。所要約1時間30分、運賃4,750ウォン前後。
ソウル駅からは地下鉄1号線急行で「東仁川駅」直行、約1時間10分、運賃1,650ウォン。最も簡単なルートです。
金浦空港からは地下鉄5号線→1号線乗り換えで約1時間。
仁川東区の聖地巡礼は、江原道のドラマロケ地巡り(江原道Kドラマ聖地巡礼ガイド)と合わせると「都市レトロ × 海岸絶景」の対比ある旅程が組めます。仁川滞在を1泊2日に伸ばすなら、夜は2024 仁川開港場文化遺産ナイトツアー、翌日は仁川開港場EVツアーで中区エリアを電動カートで効率よく回るルートが定番です。








